アメショーブログ 4820『九匹の猫と生きた二十年』58

(9/13)

 数回のコール音の後に、受話器の向こうで女性の声がした。
先ほどカウンターにいた女性だろうか。

「今日そちらにアメリカンショートヘアーの仔猫をお譲りした者ですが」
私は発した言葉に我ながらげんなりした。
だから何だというのか・・・。

「ありがとうございます」
電話の女性は丁寧に応対してくれた。

「仔猫は元気でいますか?」
「はい。とても元気ですよ」
女性は穏やかに答えた。

私は安心した。
寂しさで意気消沈してはいないようだ。

「うちの仔猫は、そちらの店頭で売られるのですよね」
「いいえ。こちらでお預かりしましたが、今日の夜には他店に移します」

「えっ・・・。そちらではないのですか?」
私は驚いた。
当然クーやモモのように、そのペットショップで新しい飼い主を待つものと思っていたからだ。

「系列の別のお店に置いて、売りに出されます」
女性の言葉に、私は今更のように衝撃を受けた。

「では、もう二度と仔猫には会えないのですね」
言っても仕方ない言葉を発して、私は携帯を切った。


015_20100827113737.jpg

017_20100827113805.jpg
電子書籍出版中です。こちらへどうぞ

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2019年09月13日 08:13
おはようございますo(*^▽^*)o~♪
やだ~~~
もう先が気になるぅ~~~~
明日が待ち遠しいです。コッチコッチ~ (/^-^)/ (
2019年09月13日 09:45
こんにちは。

心配で電話されたんですね。
売りに出される。。。という言葉、なんかこころにちくっと刺さりますね。
くー
2019年09月13日 10:46
みるくっちさんへ。
ありがとうございます。
今思い起こしても、我ながら苦笑です。
置いてきた仔猫の事が気がかりで、電話してしまいました。
15年前の事ですが、大小九匹の猫たちに囲まれて一番騒がしい時期でした。)^o^(
くー
2019年09月13日 10:50
トトパパさんへ。
ありがとうございます。
一匹だけ商品となってしまった仔猫です。
不憫さが募り、電話をしてしまいました。
我ながら苦笑する一件ですが、良い思い出です。)^o^(
きらら
2019年09月13日 11:23
「…売りに出されます」ショックな言葉ですよね。
分かっているけど、商品になってしまって悲しいですね。
くー
2019年09月13日 18:48
きららさんへ。
ありがとうございます。
我ながら馬鹿げた電話をかけました。
電話をかけてどこか分からない場所に移されると知り、また馬鹿に拍車がかかりました。
チビタにまつわる私の愚行も、今は懐かしい思い出です。)^o^(